こんにちは。昭和医科大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センターの齊藤真理子です。
本日は、心疾患を持つお子さんの「定期検査のスケジュール管理」についてご説明いたします。
定期検査の種類とタイミング
定期的な外来診察では、まず必要な検査を主治医と一緒に決めていきます。
主な検査には、レントゲン検査、心電図検査、心エコー検査、採血検査などがあります。
また、病気の現状や治療の前後には、心臓カテーテル検査、心臓CT検査、心臓MRI検査を行うこともあります。
さらに、運動能力を測る運動負荷試験なども必要に応じて行います。
レントゲン検査や心電図、心エコー、採血は比較的頻繁に行うことが多く、外来ごとに毎回検査する方もいらっしゃいます。
一方、心臓カテーテル、CT、MRI検査は年単位で間隔を空けて行うことが一般的ですが、治療の前後や状態の変化時には短い間隔で実施することもあります。
検査結果をどう活かすか
検査の結果、治療が必要な異常が見つかれば、治療方針を見直すタイミングとなります。
しかし、検査結果だけでなく、患者さんご本人の症状や診察の様子なども総合的に判断していきます。
検査結果が心配な内容だった場合も、すぐに治療変更が必要か、しばらく経過をみるべきか、主治医とよく相談しながら決めていきます。
ご家族・お子さんへの情報共有
どのような検査を受けるのか、その必要性についてお子さんご本人・ご家族がしっかり理解することがとても大切です。
検査の意味や流れを知ることで、お子さん自身が自分の病気を理解することにもつながります。
検査結果を受けて、どのような治療の選択肢があるかを主治医とよく話し合い、ご家族全員で共有できると理想的です。
検査前後のサポートと配慮
定期検査の際は、お子さんがリラックスして受けられるよう、医療スタッフも精神的なサポートに努めています。検査前後の声かけや、ご家族からの励ましもお子さんの安心につながります。
また、学校に通いながら外来受診や検査を受ける場合は、学校行事や学業への影響が最小限になるよう、検査日程を主治医と相談しながら調整することも重要です。
不安や疑問があれば
心疾患を持つお子さんやご家族が、安心して定期検査を受けられるよう、私たち医療スタッフも適切なタイミングで必要な検査をご案内しています。
もし分からないことや検査に不安がある場合は、主治医や外来看護師など、いつでもご相談ください。
皆さまのサポートのために、チーム一丸でお手伝いします。