カテーテル治療で何ができる?先天性心疾患の子どもで知りたいポイント|専門医が徹底解説
昭和医科大学病院
小児循環器・成人先天性心疾患センター
喜瀬 広亮
先天性心疾患の子どもで知りたいポイント|専門医が徹底解説
先天性心疾患と診断され、「どんな治療があるの?」「手術が必要なの?」と不安を感じている保護者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、昭和医科大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センターで行っている、先天性心疾患に対するカテーテル治療について、わかりやすくご紹介します。
先天性心疾患に対するカテーテル治療とは?
カテーテル治療は、足の付け根などから細い管(カテーテル)を血管内に入れ、心臓や血管の中を治療する方法です。
先天性心疾患に対するカテーテル治療では、次のようなことが可能です。
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狭くなった血管を広げる
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心臓にあいた穴をふさぐ
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異常な血管をコイルなどで詰める
病気の種類や状態に応じて、さまざまな治療が行われます。
手術とカテーテル治療、どうやって選ぶ?
「体への負担が少ないなら、カテーテル治療のほうが良いのでは」と思われる方も多いかもしれません。
確かにカテーテル治療は低侵襲な治療法ですが、すべての先天性心疾患に適しているわけではありません。
病気の種類や重症度、心臓や血管の大きさ、お子さんの体の大きさなどによって、
手術治療のほうが安全で確実な場合もあります。
昭和医科大学病院では、小児循環器内科と心臓外科が十分に話し合い、
患者さんにとって最も望ましい治療法は何かを総合的に判断しています。
カテーテル治療のメリット
カテーテル治療の大きなメリットは、お子さんの体への負担が少ないことです。
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胸を開く必要がない
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入院期間が比較的短い
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治療当日または翌日から食事ができることも多い
小さなお子さんにとって、体への負担が少ない治療であることは大きな安心につながります。
カテーテル治療の限界と安全への配慮
一方で、カテーテル治療にはできる範囲の限界もあります。
特に複雑な先天性心疾患の場合は、カテーテル治療ではなく、手術治療を選択することもあります。
血管をバルーンで広げたり、ステントと呼ばれる金網状の器具を用いる治療では、
血管が裂けたり、心臓の弁を傷つけてしまう可能性がゼロではありません。
そのため昭和医科大学病院では、
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安全に拡張できる範囲を守る
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心臓の周囲構造に影響が出ないかを細かく確認する
といった点を重視し、安全性を最優先に治療を行っています。
安全に行えないと判断した場合には、外科治療を含めた他の選択肢についても改めて検討します。
とても小さな赤ちゃんへのカテーテル治療も可能に
近年の医療の進歩により、非常に小さな赤ちゃんにもカテーテル治療が行えるようになってきました。
昭和医科大学病院では、体重1000gを下回る赤ちゃんに対しても、NICUと連携しながら治療を行っています。
ただし、実際に治療が可能かどうかは病気の種類によって異なります。
その都度、主治医と相談しながら最適な治療方針を決めていきます。
不安なことは、遠慮なくご相談ください
先天性心疾患と診断された直後は、
「どんな病気なのか」「この先どんな治療が必要なのか」
わからないことばかりで、不安が大きいと思います。
昭和医科大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センターでは、
内科と外科が連携し、お子さんにとって負担が少なく、メリットの大きい治療を一緒に考えています。
気になることや不安な点があれば、どんなことでも担当医にご相談ください。
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